★北海道の神社

  北海道の神社についての一般的な常識は、北海道の神社は明治時代に作られたとされています。それは、かつて北海道にはアイヌが住んでいて、後に和人が乗っ取ったとした考えが先に立ってしまうからでしょう。特に和人とアイヌの戦いであったコシャマインの戦い(1457年)やシャクシャインの戦い(1669年)などの知識は、アメリカ大陸における白人とインディアンとの戦いと同じように見られていて、北海道の古代史は本土とは無関係であったと簡単に考えられていることが多いようです。

  そのような一般的な常識の中で、アイヌが神道を信仰していなかったことも良く知られているので、北海道に古くから神社があったなどと主張してもだれも相手にしないのが現状です。
しかも、日本最北端の延喜式内社は岩手県にあり(志賀理和氣神社)、北海道に延喜式内社は一社もありません。「延喜式内社」の意味を知っている少しばかり神社の知識のある人もこの知識があるゆえに、北海道の神社には関心を持とうとしないどころか、私のような考えに対して攻撃的な意見しか持たない人が多いようです。そのように神社の知識があると自負している人に質問をします。

  ①北海道に神社はいくつぐらいあるか?

 
 参考図  北海道の神社分布状況 
(地理院地図に掲載されている神社のすべて、一見ランダムな分布に見えるがそのほとんどが驚く精度で規則的な分布をしている)


  ②人口がわずかの礼文島や利尻島になぜ神社がたくさんあるか?
  ③伊豆諸島(伊豆七島、東京都)にはなぜ延喜式内社が多いのか?(②より難度を下げた質問)

 ①の質問についての回答はすでに別のページに書いているので、答えられる人はいると思いますが②の質問に答えられる人はいないでしょう。
神社についての大きな間違った考え、「神社は人の集まった場所に信仰の拠り所として鎮守の森に神社を建てた」とするような安易な考えでは絶対に正解は得られません。日本中の神社を良く調べればわかるように、鎮守の森に相当する場所にある神社はわずかであり、むしろ人がほとんど住んでいない場所に神社が多くあるのです。
  
 ②の質問について答えられる人は皆無でしょうが、少しやさしくした質問③は「延喜式内社」の意味を知っていて、神社には詳しいと自負している人なら答えを出せるのでしょうか?。ところが、神社に詳しいと言っている人でも、そんなことは考えたことがないと答える人が多く、全く答えを持っていません。③の質問を言い換えると、かつて流人の島と言われた離島になぜ延喜式内社が多いのでしょう。

 
例えば、現在でも定期便もない、不便な場所である御蔵島(伊豆七島)でも、人家の全くない不便な場所に延喜式内社(稲根神社)があるのです。この一つの例を取っても、神社の発祥についてのヒントとして、鎮守の森から考えるような安易な方法ではとても得られるものではありません。質問②、③の答えは神社の発祥だけでなく、日本民族の発祥を考える重要な意味を持っています。

  さて、前置きが長くなってしまいましたが、北海道の神社についての偏見を正す目的で次の図H1を用意しました。図H1は北海道の北端にある聲問(こえとい)神社(北海道稚内市声問村声問)の干字状パターンを示します。富士山の全く見えない北海道の北端で、古代人が古富士の位置を認識できたなど、冗談にもほどがある、と思う人がほとんどと考えていますが、以下の説明を読めばその考えが変わるでしょう。

 
図H1 聲問神社を神社群中心とする干字状パターン 

 ここでは干字状パターンの上左側が欠けています。これは相当する領域が海域になっているためと思われます。ところが実際にHSCP線を引いてみると、その欠けた領域を補う線があることがわかりました。

 
図H2 西側に張り出す線分③-⑧の位置をずらして端末が海域から外れるようにしている


 それは図H2に示すように、左側に張り出す線分は⑧-③で⑧の更喜苫内不詳神社から西側に伸びる線があります。ここから角度にして89.14゜で礼文島にある神社群中心③稲荷神社に到着しています。ここで、線分の端末にある③稲荷神社の位置は神社群中心となっていて、正常な干字状パターンにある規則と同じになっています。図では③の稲荷神社が神社群中心の特性があることを青色の線によって、周辺の神社から直角線が収斂する様子で示しています。(後に詳細な図を別に示します)

 これまで、干字状パターンが伸びた先が海域になっていることで、その方向のパターンが欠損している例は多くありましたが、このように線分の張り出す位置をずらして、海域に伸びることがないようにしていることは思ってもいなかった方法です。おそらく、もう一度見なおせば同様なケースはさらに出てくるに違いありません。

 図H2では、干字状パターンの端末に相当する③稲荷神社、④浜鬼志別神社、⑤金毘羅神社、⑥岬神社はすべて神社群中心の特性を持ち、これまであった正常なパターンと同じ特性を持ちます。ここでは③稲荷神社に周辺の神社から直角線が収斂する様子を水色線で示し、他の端末はそれを省略しています。古富士線の中心線に関係する①聲問神社、②報徳不詳神社も周辺の神社から引いた直角線の収斂点となっていて、正常な干字状パターンの持つ特性と同じになっています。これらの特性は、神社がランダムに配置されていたとすると決して起きることのない特異な配置です。
この事実は北海道の神社配置が計画的に成され、それが本土と同じ規則で配置されていることを物語っています。

 不思議なことに、段ずれした⑧更喜苫小内不詳神社は神社群中心の特性を持っていません。しかし、⑧更喜苫小内不詳神社からは金毘羅神社(北海道稚内市宝来4丁目8)を経由して礼文島の神社群中心である知床稲荷神社(北海道礼文郡礼文町香深村)に90.30度の直角線が到着する特異な特性を持っています。

  礼文島の知床稲荷神社が神社群中心であることはすでにエレキジャック サイエンス No.1(CQ出版社)科学的手法で考古学に挑戦(礼文島の神社配置)で示していますが、礼文島にはもう一つの神社群中心があります、それが③の稲荷神社です。図H2の各ポイントで省略しているHSCP線を丁寧に引くと、その二つの神社群中心が姿を現してきます。詳細は後の説明までお待ちください。

 2016.9.23 記

 このぺージは書きかけです。

反論は大歓迎です。HSCPを理論的に否定された最初の方には500万円の礼金を用意してありますHSCPではなく、単に古富士線の存在を理論的に否定された方も礼金500万円を差し上げることにしました。遠慮なく連絡をお願いいたします。